2011年8月17日水曜日

HCDの理解2011[初級編Vol.5] ペルソナ/シナリオ法

HCDの理解2011[初級編Vol.5] ペルソナ/シナリオ法 構造化シナリオ法とペーパープロトタイピング に参加しました。

今回はお盆前でバタバタしていたこと、自分の仕事環境が変わったことなどもあってブログ更新が遅くなってしまいました。

またセミナー開催日が月に一度の出勤日で、午前中の営業会議に出席した後早退させてもらい大急ぎで会場に向かうという強行軍。結局座学には間に合わず、WSの途中からの参加。到着したらすでにWSが始まっていて、チームのメンバーが頭をひねっているところでした。

ただでさえハードな内容なのに今回は2回分を1回でこなさなければいけないことと、先生の講義を受けられなかったことで状況や内容を理解するのに相当時間を要し、少し残念な立ち上がりとなりました。



バリューシナリオの設定

前回作成したペルソナシートを元に起こりうる状況を想定して、ペルソナの行動特性をもとにした、より具体的な状況(シーン)を3〜4つ設定します。

このあたりの設定は、まずビジネスニーズ有りきだろうと思いました。ペルソナを作っている時も感じましたが、結局ビジネスニーズがないと僕らの判断や想像で済ませてしまうことが多くなってしまいます。課題となるサイトを設定した時点で、事務局側でビジネスニーズも設定してもらったほうが色々スムーズに行くだろうと思いました。



アクティビティシナリオ作成

アクティビティシナリオは、バリューシナリオ設定で作ったシーンを掘り下げたもので、シーン→アクティビティシナリオ→タスクの設定という流れで進みます。ここまで来ると第3回の内容とつながってくる感じがわかりました。

また、タスク設定にインターフェイス用語を使ってはいけないというのが面白くもあり、納得できるものでした。WEBを使ってきた人はそれを中心に考えがちでそれが問題になるとのこと。またアクティビティシナリオは時代を超えて不変のもので、メディアや媒体を置き換えても成立しなければならない。この二点は非常に勉強になりました。



インタラクションシナリオの設定

アクティビティシナリオとタスクの設定が終わると、本来ならインタラクションシナリオの設定に入ります。しかしWEBの場合は必要ないとのことで割愛。プロダクトの場合はここもしっかりやるようです。



ストーリーボードの作成

タスクをもとにUIをワイヤーフレームで制作し、使用感や問題点などをチェックしていきます。IDEO社ではできるだけラフに作ったほうがデザインの本質が分かりやすいと言っているというお話がありましたが、先生がラフと雑は違うぞーと仰っておられました。ラフと雑は言葉にすると違いがわかるのですが、実際は意識できてなかったのでこれも勉強になりました。

また本来はタスクの数だけ作るとのことですが、時間もないので1つだけ選定してストーリーボードに落としこんで行きました。その後ウォークスルーもするとのことでしたが、先生が徐に近づいてきて前触れ無く講評を開始し、全チーム終わったところでWSも終了となりました。



まとめ

とにかくこのセミナー・WSは時間が足りませんでした。先生にわざわざ足を運んでもらわなければいけない点や、参加者数の問題等もあるので仕方のないことですが…。

しかし時間をかけたからと言って一度の受講で理解できるようなものではなく、実務に落としこんでいくうちに徐々に身につくのだろうと思いました。とにかく「一回やっとく」ことが重要で、学ばなければいけないことがわかった、ということが最大の収穫だったと言えるかも知れません。それにカードソートを繰り返し行なったことで、カードソートの重要性について実際に理解できたことも大きかったです。

HCDはWEBに限定されるような知識ではなくて、とにかく使う人の事を中心に考えるというもの。学生時代プロダクトデザインを学んでいた頃にはバリアフリーからユニバーサルデザインに、と言っていた頃だったので当時はまだこの考え方は広まっていなかったのでしょうが、時間に余裕のある学生のうちに何周かやっておくと非常に勉強になると感じました。

もし今年まとめのセミナーが開催されるのであれば、ぜひ参加したいと思っています。